5月31日、ベネズエラ政府はグルメコーヒーを製造する企業43社に対し、コーヒーのブランド認定を授与しました。これは、国家統合農業衛生院（INSAI）及び国家農業研究院（INIA）が高品質のコーヒーを認定したものです。

ウィルマル・カストロ・ソテルド農業生産性・土地相は認定に際して次のように述べています。「コーヒーは友情、愛情、尊敬、家族を表す品であり、コーヒー生産者は価値を生産しているのです。コーヒーは、ベネズエラ家庭の特徴である連帯を最もよく体現しています。」

またカストロ大臣は、コーヒーの植え付けを強化し、現在農地は19万3千ヘクタールに及ぶと明らかにしました。大臣によると、1ヘクタールあたり平均20キンタルの生産が可能で、コーヒーチェリー（コーヒーの実）の生産量は全体で386万キンタル、消費用の生豆に換算すると260万キンタルになります。国内消費の余剰分は毎年112万4千キンタル程度と推計され、これらは輸出に振り向けられる予定です。

カストロ大臣は、焙煎工場を持つ欧州やカリブ地域数カ国との間で重要な取り決めが結ばれているとし、こういった取り決めにより他国市場へのアクセスが容易になると明らかにしました。大臣は例として、ベネズエラと合弁でコーヒー工場を立ち上げたドミニカ国を挙げています。

_{（写真）グルメコーヒーを生産する43社が、政府から高品質コーヒーの認定を受けた。}

ベネズエラの公式な統計によると、コーヒーの生産量が多い州は、順にララ州（年間89万1400キンタル）、ポルトゥゲサ州（83万1739キンタル）、タチラ州（26万260キンタル）で、これにモナガス州、メリダ州、トルヒージョ州が続きます。

認定手続きに先立って、商工業省と農業生産性・土地省は共同決定を発出し（2016年12月26日付官報）、コーヒーのランク付けを定義しました。

生産者用のランクは、至高（グレード１）／グルメ（グレード２）／生豆A（グレード３）／生豆B（グレード４）／生豆C（グレード５）。消費者用のランクは、グルメ又はスペシャル／プレミアム／良・並／カフェテリア向け　とされています。

_{(写真）カストロ農業生産性・土地相と認定を受けたコーヒー生産者ら。}

認定プロセスでは、生産から最終消費者までの全段階が評価され、環境保全や農地の適切利用のための農業生態学の技術も考慮されます。ブランドの認定と並行して、スペシャルティコーヒーの生産者としての農場評価も行われます。

認定を受けたブランドは次のとおりです（一部）。

Café Brasil　カフェ・ブラジル

Café El Peñón　カフェ・エル・ペニョン

Café Venezuela　カフェ・ベネズエラ

Café Occidente　カフェ・オクシデンテ

Café San Antonio　カフェ・サン・アントニオ

Café Della Nonna　カフェ・デラ・ノンナ

Café Amanecer　カフェ・アマネセル

Vencafé　ベンカフェ

Café Fama de América Gourmet　カフェ・ファマ・デ・アメリカ・グルメ

Café Santa Bárbara　カフェ・サンタ・バルバラ

Café El Campesino　カフェ・エル・カンペシノ

Café La Chapola　カフェ・ラ・チャポラ

Café La Peñita　カフェ・ラ・ペニタ

Café Mocca　カフェ・モカ

Café Los Andes　カフェ・ロス・アンデス

Café Flor de Patria　カフェ・フロル・デ・パトリア

Café La Sierra　カフェ・ラ・シエラ

_{（写真）グルメコーヒーの生産企業への認定式}