観光
Tourism

ベネズエラは観光地として多くの魅力に恵まれています。
エンジェル・フォールテプイ(テーブルマウンテン)メリダのロープウェイなど、世界でも類を見ないユニークなスポットもあり、国内外から観光客を集める場所として知られています。

ベネズエラの魅力のエリアは、大きく4つに分かれます。

山岳地帯
アンデス山脈の北端部を擁するエリアで、タチラ州、メリダ州(メリダのロープウェイ)、トルヒージョ州、ララ州に当たります。美しい景色、雄大な山々、湖や渓谷、教会などが訪れる人を温かく迎えます。このエリアに典型的な植物として、高い標高や激しい気温差に耐える大きなキク科植物「フライレホン」が見られます。

ギアナ高地
ベネズエラの南東部に位置するエリアで、アマソナス州、デルタ・アマクロ州、ボリバル州に当たります。アマゾンの熱帯雨林や、世界最古の岩石から成るテーブル状の山々が見られます。(カナイマ国立公園エンジェル・フォールテプイ(テーブルマウンテン)もご参照ください。)

海岸地帯
ベネズエラの東西に伸びる、カリブ海に面した地域です。真っ白な砂浜、透き通った海を楽しむことができます。(コロとその港マラカイボ湖カタトゥンボの稲妻もご参照ください。)

平原地帯
オリノコ川河口のオリノコ・デルタからアンデス山脈へと続くエリアで、アプレ州、グアリコ州、ポルトゥゲサ州、バリナス州、コヘデス州、モナガス州に当たります。広大な平原に珍しい動物たちが多く生息し、水量豊かな大河に恵まれた地帯です(オリノコのカイマンカピバラピンクのイルカオリノコ川もご参照ください。)

山岳地帯

ベネズエラはアンデス山脈の北端部を擁し、標高5002メートルの最高峰ピコ・ボリバル(メリダ)や、標高4952メートルのピコ・フンボルトや、標高4880メートルのピコ・ボンブランドなど、4000メートルを超える高峰が連なっています。

メリダには、高度(標高4600メートル以上)が世界一、距離(12.5キロメートル)が世界2位を誇るロープウェイがあり、山々や高地、湖、川、谷。散在する美しい集落、昔ながらの町や教会などのすばらしい景観を楽しむことができます。

1日のうちに気温が49度から15度まで変化する高地で、唯一生き延びている花がフライレホンです。また太古の氷河の名残である湖は、清らかな青い水をたたえ訪れる人の心に深い印象を残します。トゥルヒージョには「ベネズエラの庭」と称される、緑と花に囲まれた街、ボコノがあります。

この歴史と伝統にあふれた街は、南米大陸でも屈指の高さを誇る「平和の聖母像」があることでも有名です。タチラには伝統豊かなバイラドーレス村や、タボール村があります。

またカチャマ、コポロ、パボン、パロメータ、鱒などが狙えるフィッシングの名所であり、カブトホウカンチョウ、アンデス熊の生息地としても知られています。バルキシメトはベネズエラの音楽のメッカで、黄昏時の空と民芸品の美しさが印象的です。

ギアナ高地

最大の魅力はグラン・サバナにあります。この地域は東西二区域に分かれますが、双方共に、ゆるやかに流れる河川と急流、そして滝などスリルに満ちています。なかでもケレパクパイ・ベナ(エンジェル・フォール)は、世界最大の979メートルの落差を誇っています。また、ぺモン族の言葉で「山」を意味するテプイは20億年から30億年前にできたもので、山頂が平で筒状という独特の景観を呈しており、中には標高2400メートル以上に達するものもあります。

標高2763メートルのロライマ山は、テプイの中でも最も重要です。岩石のモニュメントともいうべきテプイの群れは、面積300万ヘクタールに及ぶカナイマ国立公園の一部を形成しています。ここには6000種以上の植物が生息しており、その一部は固有種です。このうちほぼ500種が蘭で、世界でも例を見ない生態系が形成されており、研究に訪れる科学者が絶えません。

また、150種の哺乳類、550種の鳥類、72種の爬虫類、55種の両生類がそれぞれの標高や植生、生態系のもとに生息しており、エコツアーには格好のスポットとなっています。さらに、地域一帯には美術館や自然公園、街路、河川敷が多く、又、様々な慣習や伝統が数多く残っています。

東部のモガナス州には、石油の街があり、緑が豊かに広がり、人々は陽気で、盛大なカーニバルが開かれます。フンボルトの記念碑があるグアチャロ洞窟国立公園は、10キロメートルにも渡るガレリア林とグアチャロと呼ばれる洞窟性の鳥の保護区が圧巻です。グアチャロは暗闇を好み、洞窟の奥深くに住み、フルーツを餌とする唯一の夜行性の鳥です。東部は動植物も多種多様であり、モロ・デ・アグリピトとエル・ピントには温泉もあります。

海岸地帯

ベネズエラの4006キロメートルに及ぶ海岸線は、すべてカリブ海に面しています。そのうち1700キロメートルは砂浜で、海水は澄んで暖かく、年間を通じて太陽が降り注ぐ熱帯気候となっています。

西部の海岸線では、乾燥地帯とマングローブの林が共に見られますが、東部へ行くにつれて海岸沿いまで森が伸び、さわやかな風が岸壁を撫でています。オリノコ川のデルタ地帯からは、遥か彼方にトリニダード・トバゴを眺めることができます。ベネズエラには大小合わせて314の島があります。

その中でも特に美しいとされるのが、マルガリータ島、カリブ海南部唯一の環礁があるロス・ロケス群島、海鳥やウミガメたちの理想的な生息地となっているラ・トルトゥーガ島、ロス・テスティーゴ島、ラス・アベスト島です。

また、ビーチのすばらしさでは、マルガリータ島やモチマ、モロコイ、ロス・ロケス、パリア半島、メディナビーチ、チョノイ、タカリグア湖、連邦領、コロの砂州、トゥルエパノが有名です。

海岸部には、面積1万3千平方キロメートルのマラカイボ湖という南米最大の淡水湖があります。このマラカイボ湖には、全長8678メートルのラファエル・ウルダネータ将軍橋が銀の糸のように架かっており、コンクリート建造物としては、世界でも類を見ないすばらしさです。

一方、ファルコン州の州都サンタ・アナ・デ・コロとラ・ベラ港は、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。さらにモロコイやアディコーラなど、すばらしい砂州や豊かな海岸があります。ヤラクイには滝や洞窟、ビーチ、パラドール、国立公園があり、その一つであるユルビ国立公園は、ソルテ山の自然を守る女神マリア・リエンサが宿る天然のモニュメントです。また、ベネズエラの植生を代表する国立植物公園もあります。

カラボボには、1821年6月24日、ベネズエラの独立を決定的にした戦いの地として国の文化財に指定されているカラボボ戦地があります。その他、独立の英雄であるホセ・A・パエス将軍の邸宅やヘンリ・ピティエ国立公園が挙げられます。洗練された自然の産物であるこの国立公園は、アラグア州に隣接しており、植民地時代から現在に至るまで世界的に名を知られたチュアオ・カカオの産地でもあります。また、チョロニなどカリブ海のビーチやカタ湾、ピコ・コダッシ、それに忘れてはならない「ドイツ村」コロニア・トパールがあります。

澄んだ水と滴るような緑に心を打たれたコロンブスが「恵みの地」と名付けたスクレ州クマナは1521年に建設された南米大陸初の街で、「新世界」すなわち「アメリカ」発見の出発点となりました。クマナは天然の港と漁業の街で、海と山に囲まれ、4つの国立公園があります。また、文化的にも非常に多様な街で、城や教会、歴史的な建造物、ビーチそして博物館がクマナの歴史を物語っています。美食の街として知られ、カルパノのカーニバルも有名です。680平方キロメートルに及ぶカリアコ湾岸は、多くの花の自生地であり、地球上で最も豊かな植物の宝庫と言えるでしょう。「カカオ紳士の街」とも呼ばれるリオ・カリベには、国内最高級のカカオが栽培されているアグア・サンタ農園があります。

平原地帯

森とサバンナが交互に織りなして限りなく続く平原「リャノス」はまさに別天地です。休日には、人々はバーベキューや闘牛、闘鶏などを楽しみます。モロス・デ・サン・フアンと呼ばれる大きな岩の転がる地は、温泉地として国際的に知られています。また、リャノスには豊富な石油が埋蔵されており、農牧業も非常に発達し、鉱物資源も豊富です。グアナレは歴史的、宗教的経緯から、又、「ジャネーラ」がベネズエラを代表する形容詞であるように、その特性からベネズエラの精神的中心地となっています。リャノスには代表的な2つの公園があり、その一つであるシナルコ・カパナパーロ公園は、面積58万4368ヘクタールでアプレ州に位置し、典型的なガレリア林やミリチーヤシの林、サバンナがあることで有名です。

雨季になると、オノリコ川、シナルコ川、カパナパーロ川の一帯は広大な沼沢地と化します。シナルコのガレーラスと呼ばれる低い山の連なりはこの辺りにある唯一の山地で、ここでは先住民族の岩絵や美しい景観、広大なサバンナが見られ、多くの種類の野鳥が生息しています。

グリアコ州に位置する面積56万9000ヘクタールのアグアロ・グアリキト公園もまたリャノスを代表する公園の一つです。ここには中央平原部でも最も豊かな生態系があり、湿地、砂州、浅瀬、砂嘴、ヤシが茂る川岸のガレリア林から成る美しい景色があります。公園内には、グアリキト川、アグアロ川、サン・ホセ川の支流に当たるモカプラ川、サン・バルトラ川、ファルトリケーラ川の盆地が含まれています。

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